ヘナと聞くと、多くの方は「天然の白髪染め」というイメージを持たれるかもしれません。
確かにヘナは植物染めの主役です。
そしてヘナとセットで使われることの多いインディゴも有名です。
ですが実際には、植物染めはヘナとインディゴだけで成り立っているわけではありません。
色味を整えたり、頭皮をいたわったり、手触りを良くしたり。
そんな役割を持つ植物たちが数多く存在します。
今回は代表的な補助ハーブをご紹介します。
まずカシアです。
カシアはヘナほど色素を持たない植物ですが、髪にハリやコシ、ツヤを与える目的で使われます。
白髪をしっかり染めるというよりも、髪の質感を整えるトリートメントに近い存在です。
次にカミツレです。
カモミールとしてご存じの方も多いかもしれません。
ハーブティーにも使われる植物で、穏やかなイメージを持つ方も多いでしょう。
植物染めでは頭皮環境を整える目的で配合されることがあります。
タカサブロウはアーユルヴェーダでも古くから利用されてきた植物です。
黒髪を美しく保つ植物として知られ、頭皮ケアを目的として使われることがあります。
またターメリックはウコンの仲間です。
鮮やかな黄色の色素を持ち、色味の調整に使われることがあります。
健康食品のイメージが強い植物ですが、染色の世界でも活躍しています。
色味調整では茜やログウッドも有名です。
茜は古くから染料として利用されてきた植物で、赤みを補う役割があります。
一方ログウッドは紫から青紫系の色素を持ち、色味に深みを与える目的で使われます。
こうして見ると、植物にはそれぞれ得意分野があります。
ヘナは染める。
インディゴは色を深くする。
カシアはツヤや質感を支える。
カミツレやタカサブロウは頭皮をいたわる。
茜やログウッドは色味を整える。
どれか一つが優れているという話ではなく、それぞれが役割分担をしているのです。
私は美容師として、植物染めの魅力は「自然だから安心」という単純な話ではないと思っています。
植物それぞれの特徴を理解し、お客様の髪や頭皮の状態に合わせて組み合わせる。
その積み重ねが、髪にも頭皮にも無理をさせないヘアケアにつながるのではないでしょうか。
ヘナは白髪を染めるためだけのものではありません。
植物の力を借りながら、これからの髪との付き合い方を考える。
そんな選択肢の一つとして、今後もご紹介していきたいと思います。
コメントを残す