美容師になって長い間、私は「お客様の希望を叶えること」が一番大切な仕事だと思っていました。
「明るくしたい。」
「白髪ぼかしをしてみたい。」
そのご希望にできる限り応えることが、お客様に喜んでいただけることだと考えていたからです。
もちろん、その考え方が間違っていたとは思っていません。
ですが、本気でアンチエイジングを学び、「健康とは何か」「美しく歳を重ねるとは何か」を考え続ける中で、美容師としての役割を改めて考えるようになりました。
「できる」と「おすすめできる」は違う
今のカラー技術なら、ハイトーンカラーも白髪ぼかしもできます。
もちろん、私も施術できます。
でも、一つだけ考えていただきたいことがあります。
そのカラーは、5年後、10年後の自分の髪にとっても良い選択でしょうか。
ブリーチを使えば、透明感のある色味や明るさは表現できます。
一方で、そのダメージは一時的なものではありません。
髪は自己修復する組織ではないため、一度受けたダメージは元の状態には戻りません。
特に40代以降は、髪そのものが細くなったり、乾燥しやすくなったりと、年齢による変化も重なります。
だからこそ、20代と同じ感覚でカラーを続けることが、本当に今の自分に合っているのか、一度立ち止まって考えてみてほしいのです。
メイクは変えるのに、髪は変えない?
年齢を重ねると、多くの方がメイクを見直します。
洋服も、ライフスタイルや年齢に合わせて変化していきます。
体のために食事や運動を意識する方も増えてきます。
それなのに、髪だけは「いつも通り」で良いのでしょうか。
もちろん、それを選ぶことも一つの考え方です。
ですが、その選択にはメリットだけでなく、デメリットもあります。
美容師として、その両方をお伝えすることが私の役目だと考えるようになりました。
私がヘナをご提案する理由
そんな中で、改めて価値を感じたのがヘナという選択肢です。
ヘナはブリーチのように髪を明るくすることはできません。
色の自由度も、アルカリカラーほど高くはありません。
だから万能なカラーではありません。
しかし、髪を傷めず、頭皮への負担も少なく、髪や頭皮のコンディションを整えながら続けられることは、ヘナならではの大きな魅力です。
私は「ヘナが一番だから選んでください」と言いたいわけではありません。
ただ、40代以降の髪や頭皮と向き合う中で、「こういう選択肢もありますよ」と、自信を持ってお伝えしたいと思っています。
今日だけではなく、未来の髪まで考えたい
美容師の仕事は、今日きれいに仕上げることだけではない。
私はそう考えるようになりました。
5年後も、10年後も、お客様が「カラーを楽しめる髪」でいてほしい。
そのためには、「できること」だけではなく、「その先に何があるのか」までお伝えする責任があると思っています。
だから私は、これからもその場の流行だけではなく、お客様一人ひとりの未来を見据えたご提案をしていきます。
髪は、年齢を重ねるほど、その人の生き方が表れます。
だからこそ、今だけではなく、未来の自分のための選択を、一緒に考えていきませんか。
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