腸内細菌は「種類が多いほどいい」の?|腸内細菌の多様性とは

腸活について調べていると、よく出てくるのが「腸内細菌の多様性」という言葉です。

これまで乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌などについて学んできましたが、腸の中にはほかにもたくさんの微生物が暮らしています。

では、菌の種類は多ければ多いほど良いのでしょうか?

「多様性」=菌の数が多い、ではない

腸内細菌の多様性とは、単純に菌の総数が多いという意味ではありません。

どんな種類の菌がいて、それぞれがどのような割合で存在しているのかを見る考え方です。

例えば、同じ10個の菌でも全部が同じ種類なのと、さまざまな種類が存在するのとでは意味が違います。

なぜいろいろな菌が必要なの?

腸内細菌は、菌によって得意な仕事が違います。

食物繊維などを利用する菌もいれば、乳酸や酢酸を作る菌もいます。

さらに、それらが作った物質を別の菌が利用して、酪酸を作ることもあります。

前回学んだ「クロスフィーディング」ですね。

腸内細菌は一種類だけで働くのではなく、さまざまな菌がつながりながら活動しています。

まるで、それぞれ違う部署を持った一つの会社のようです。

多様性が高ければ健康なの?

ここは少し注意が必要です。

腸内細菌の多様性の低下と、さまざまな健康状態との関連は研究されています。

しかし、

「多様性が高ければ高いほど健康」

と単純に判断することはできません。

どんな菌が存在するのか、どんな物質を作っているのか、さらに食生活、年齢、生活習慣、薬の使用など、さまざまな要因が関係します。

そのため、菌の種類の多さだけではなく、腸内細菌全体を見ることが大切です。

食事も「多様に」

腸内細菌によって、利用しやすい食べ物や成分は異なります。

だからこそ「腸にいい食品を一つ探す」よりも、

野菜、豆類、海藻、きのこ、穀物、果物など、いろいろな食品を食べることを意識してみましょう。

ヨーグルト、納豆、味噌などの発酵食品も、一つにこだわる必要はありません。

毎日の食事の中で、無理なく種類を増やしていくことがポイントです。

まとめ

腸内細菌の多様性とは、単純に「菌がたくさんいる」という意味ではありません。

腸の中では、さまざまな菌がそれぞれ違う仕事をし、ときには作った物質を受け渡しながら働いています。

そして、「多様性が高い=必ず健康」とも言い切れません。

特定の菌や食品だけに注目するのではなく、腸内細菌全体が働きやすい環境を考える。

そのためにできる身近なことの一つが、いろいろなものを食べることです。

腸活を深く学んでいくと、特別な食品を探すことより、毎日の食事を少しずつ豊かにすることへ戻ってくる。

そこが腸活の面白いところかもしれません。

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です