美容師が学ぶ腸活シリーズ。
ついに30日目、最終回です。
始めたときに私が持っていた「腸活」のイメージは、とてもシンプルなものでした。
ヨーグルトを食べる。
発酵食品を食べる。
食物繊維を摂る。
なんとなく、
「腸に良さそうなものを食べること=腸活」
だと思っていました。
もちろん、それも腸活の一部です。
でも30日間、毎日少しずつ腸について勉強してみると、途中からこんなことを思うようになりました。
「これ、もう腸だけの話じゃないな」
今回は30日間の総まとめ。
私自身が勉強して、腸活に対する考え方がどう変わったのかを書いてみたいと思います。
まずは「食べたものがどうなるのか?」から始まった
私たちは毎日、当たり前のように食事をしています。
でも、食べ物が口に入ってからどうなるのか。
改めて考えてみると、知らないことがたくさんありました。
食べ物は、
口
↓
胃
↓
小腸
↓
大腸
と進んでいきます。
口では噛むことや唾液によって消化が始まり、胃では胃液などによって食べ物が処理されます。
そして小腸では、栄養素の多くが消化・吸収されます。
その後、大腸では水分などが吸収されながら便が作られていきます。
「腸=便を作るところ」
くらいに思っていましたが、それだけではありませんでした。
腸内細菌は「善玉菌を増やせばいい」ではなかった
腸活について調べると、必ず出てくるのが腸内細菌です。
以前の私は、
善玉菌=良い
悪玉菌=悪い
くらいの理解でした。
だから、
「善玉菌をたくさん増やせばいいんじゃない?」
と思っていました。
でも実際の腸内環境は、そんなに単純ではありません。
腸内には非常に多くの微生物が存在し、それぞれがさまざまな働きをしています。
大切なのは、一種類の菌だけを見るのではなく、
「腸内細菌全体がどのような状態にあるのか」
という視点でした。
食物繊維などを利用して腸内細菌が作る短鎖脂肪酸についても、このシリーズで勉強しました。
腸内細菌は単なる「お腹の中にいる菌」ではなく、私たちの体と関わりながら生活している存在なんですね。
食物繊維も「たくさん摂ればいい」ではない
腸活といえば食物繊維。
これは間違いではありません。
でも食物繊維にも種類があります。
そして、
「食物繊維をたくさん摂れば、誰でも同じように調子が良くなる」
とも限りません。
発酵食品やプロバイオティクス、プレバイオティクスについても勉強しました。
結局、大切なのは、
「これだけ食べれば大丈夫」という食品を探すことではない。
いろいろな食品を取り入れながら、自分の体調や生活に合わせて続けていく。
水分についても同じでした。
「毎日必ず○L」という数字だけを見るのではなく、食事や運動量、気温などによって必要量は変わります。
腸活を勉強するほど、
「○○だけやればいい」
という答えから離れていきました。
腸を勉強したら「免疫」の話になった
腸について勉強して驚いたことの一つが、免疫との関係です。
腸は食べ物を消化・吸収する場所であると同時に、外から入ってくるものと体の内側との大きな境界でもあります。
そのため腸管には、多くの免疫細胞が存在しています。
食べ物だけではなく、さまざまなものが通る場所だからこそ、
「何を受け入れ、何に反応するのか」
という免疫の仕組みが重要になります。
ここまで来ると、
「腸活=お腹の調子を整える」
だけでは説明できなくなってきました。
さらに脳まで出てきた
そして次に登場したのが脳腸相関です。
腸と脳は、自律神経やホルモン、免疫系などを介して双方向に影響し合っています。
緊張するとお腹の調子が変わる。
ストレスが続くと消化器の調子にも変化が出る。
反対に、腸の状態が脳や気分などと関連することも研究されています。
腸を勉強していたはずなのに、
脳、自律神経、ストレス、睡眠……
どんどん話が広がっていきました。
でも、考えてみれば当然なのかもしれません。
私たちの体は、臓器ごとに完全に独立しているわけではありません。
全部つながって一つの体を作っています。
食事だけではなく「生活」そのものが関係していた
睡眠についても勉強しました。
運動についても勉強しました。
ストレスや生活リズムについても調べました。
適度に体を動かすこと。
睡眠時間や生活リズムを整えること。
朝起きて食事をすること。
ストレスとうまく付き合うこと。
どれも「腸に良い食品」ではありません。
でも、腸の働きと無関係ではありません。
ここまで来て、ようやく私は、
「腸活って、何を食べるかだけじゃないんだ」
と実感しました。
腸内環境はずっと同じでもない
さらに腸内環境は、一度整えたらずっと同じ状態が続くわけでもありません。
年齢。
食生活。
生活環境。
薬。
ストレス。
睡眠。
さまざまな影響を受けながら変化します。
だから、
「以前はこれで調子が良かったから、一生これを続ければいい」
とも限りません。
年齢を重ねれば、体も変わります。
生活も変わります。
だからこそ、
自分の体の変化に気づくこと。
これも腸活の一つなのではないかと思うようになりました。
そして最後は「出す」というところまで
シリーズの最後に勉強したのが排便でした。
食べて、消化して、吸収して、便を作る。
そこで終わりではありません。
大腸が便を運び、
直腸へ届き、
便意を感じ、
最後に体の外へ出す。
そこには腸だけではなく、
腹圧、骨盤底筋、呼吸、姿勢
なども関係していました。
排便では、お腹で押すだけではなく、骨盤底筋や肛門周囲を適切に緩めるという協調も必要です。
トイレでの姿勢によっても体の使い方は変わります。
30日目目前にして、
腸活は「食べるところ」から「最後に出すところ」まで全部つながっている
ことを知りました。
30日間学んで、私が考える「腸活」
ここまでを全部つなげてみると、私が最初に考えていた腸活とはずいぶん違います。
今の私なら、腸活をこう考えます。
食べる。
飲む。
動く。
眠る。
休む。
出す。
そして、
自分の体の変化に気づく。
何か特別な健康食品を始めることだけが腸活ではありません。
毎日の生活そのものが、少しずつ腸につながっています。
完璧じゃなくてもいい
30日間勉強して、もう一つ思ったことがあります。
知識が増えると、
「ちゃんとした食事をしなきゃ」
「運動しなきゃ」
「早く寝なきゃ」
と、全部完璧にやりたくなります。
でも、それでは続きません。
毎日理想的な食事ができなくてもいい。
運動できない日があってもいい。
夜更かししてしまう日だってあります。
大切なのは、
知っているから、また戻れること。
一日できなかったから全部ダメではなく、また次の日から少し意識すればいい。
腸活は短期間で結果を出すためのイベントではなく、毎日の生活の積み重ねなんだと思います。
美容師が、なぜ腸について勉強するのか
そもそも私は美容師です。
では、なぜ美容師が30日間も腸について勉強したのか。
理由は単純です。
髪は体から作られているから。
美容師は髪の外側に対して、カットやカラー、パーマ、トリートメントなど、さまざまな技術を行います。
でも髪そのものを作っているのは、私たちの体です。
髪について深く考えていけば、
栄養。
睡眠。
運動。
ストレス。
年齢による変化。
そして体の仕組み。
どうしても、こうしたところにつながっていきます。
もちろん、美容師が病気を診断したり、治療したりすることはできません。
でも美容をきっかけに、
「自分の体について、ちょっと知ってみようかな」
と思ってもらうことはできるかもしれません。
それが、このシリーズを始めた理由の一つです。
30日間ありがとうございました
最初は「腸活について勉強してみよう」というところから始まりました。
でも終わってみると、
腸内細菌。
食物繊維。
短鎖脂肪酸。
免疫。
薬。
自律神経。
睡眠。
ストレス。
運動。
姿勢。
骨盤底筋。
排便。
本当にいろいろなところまで話が広がりました。
そして最後に残った答えは、意外とシンプルでした。
「腸だけを整える」のではなく、
「毎日の生活を整える」。
そして、
知ること。
考えること。
無理なく続けること。
私自身、30日間で知らなかったことをたくさん知ることができました。
でも、これで腸について全部分かったわけではありません。
むしろ勉強すればするほど、まだ知らないことがあることに気づきます。
これからも美容師として髪を学びながら、その髪を作る体についても少しずつ勉強を続けていきたいと思います。
30日間、一緒に腸について学んでいただき、
本当にありがとうございました。
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