美容師が学ぶ「健康美」①

「きれい」の正解って、誰が決めた?

今回から新しく、「健康美」について学んでいきたいと思います。

美容師として仕事をしていると、当然ですが毎日「美しさ」と向き合います。

きれいになりたい。
素敵でいたい。
若々しくいたい。

私は、この気持ちは何歳になっても持っていてほしいと思っています。

髪をきれいにする。
メイクをする。
好きな洋服を着る。
運動をする。

「もう少し素敵になりたい」という気持ちは、美容を楽しむ大きな原動力になるからです。

でも最近、少しだけ考えることがあります。

本当に「美しさ」は多様になった?

最近は「ルッキズム」という言葉をよく耳にします。

見た目だけで人を評価しない。
多様性を認める。
ありのままの自分を大切にする。

とても大切な考え方だと思います。

一方で、テレビや雑誌、広告、SNS、モデルやアイドルなど、私たちが日常的に目にする「美しい人」を少し離れて眺めてみるとどうでしょう。

「スタイルがいい」と評価される人は、今でもかなり細身であることが多いように感じます。

もちろん、細いことが悪いと言いたいわけではありません。

細身のスタイルを美しいと思うことも、そこに憧れることも一つの価値観です。

ただ、

一つの美しさが、いつの間にか「みんなの正解」になっていないだろうか?

そこには少し疑問を感じています。

身体は一人ひとり違う

考えてみれば当たり前のことですが、人間の身体は同じではありません。

身長も違います。

骨格も違います。

筋肉量も違います。

脂肪のつき方も違います。

年齢も違えば、生活習慣も違います。

それなのに、見た目だけを比べて「細い方がスタイルがいい」と一つの物差しで判断することは、本当にその人自身の美しさを見ているのでしょうか。

そんなことを考えるようになりました。

美容師にもある「カバー」という考え方

これは美容師である自分自身にも向けたい問いです。

美容の世界では、

「丸顔をカバーする」

「面長をカバーする」

「小顔に見せる」

「若見えさせる」

といった言葉をよく使います。

もちろん、お客様自身が「ここを目立たなくしたい」と感じているのであれば、その気持ちに寄り添うことは美容師として大切です。

でも、その前に。

丸顔は、本当に隠さなければならないのでしょうか?

丸みのある顔立ちなら、その柔らかさを活かして優しくキュートな印象にすることもできます。

面長なら、その縦のラインを活かしてシャープでクールな雰囲気を作ることもできます。

つまり、

「カバーしない美容」ではなく、「カバーすることを前提にしない美容」。

そんな考え方があってもいいのではないかと思っています。

まず欠点を探すのではなく、その人が持っている特徴から「どんな素敵を作れるだろう?」と考える。

それも美容師の仕事ではないでしょうか。

「若々しくいたい」と思っていい

「若見え」という言葉についても同じです。

若く見られたい。

いつまでも若々しくいたい。

私は、その気持ちを否定したいわけではありません。

むしろ、何歳になっても「きれいでいたい」「素敵でいたい」と思ってほしい。

年齢を重ねることを理由に、美容を諦める必要なんてありません。

ただし、

若く見えることだけを、美しさの正解にはしたくない。

年齢を重ねたからこそ似合う髪型もあります。

ファッションもあります。

表情や雰囲気にも、その人が生きてきた時間だからこそ生まれる魅力があります。

若さを否定する必要もなければ、年齢を重ねることを無理に美化する必要もない。

今の自分を知って、その特徴をどう活かしていくのか。

私はそこに美容の面白さがあると思っています。

そして一番大切なのが「健康」

ここからが、このシリーズを始めようと思った一番の理由です。

きれいになりたい。

若々しくいたい。

素敵でいたい。

そのために痩せたい人もいるでしょう。

反対に、痩せてしまうことに悩んでいて、もう少し体重を増やしたい人もいます。

筋肉をつけたい人もいれば、今の身体を維持したい人もいます。

目標は人それぞれです。

でも、そのすべての土台にあってほしいものがあります。

それが、

「健康」です。

美しくなるために健康を損なってしまったら、それは本当に目指していた「美しさ」なのでしょうか。

細いことが正解でもない。

太ることが正解でもない。

若く見えることが正解でもない。

大切なのは、自分の身体を知ること。

そして健康を土台に、美容を楽しむこと。

美容師として「健康美」を学ぶ

これからこのシリーズでは、

体重、BMI、体脂肪、筋肉、骨、栄養、運動、加齢による身体の変化などについて、一つずつ勉強していこうと思います。

「痩せるため」だけのシリーズにはしません。

痩せたい人。

太りたい人。

筋肉をつけたい人。

年齢を重ねても元気に過ごしたい人。

それぞれが自分の身体を知るきっかけになるような内容にしていきたいと思います。

きれいになりたい。
素敵でいたい。
若々しくいたい。

その気持ちは、ずっと持っていていい。

でも、その一番下には健康がある。

健康を土台に、何歳になっても美容を楽しむ。

そんな「健康美」について、美容師として改めて学んでいきます。

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